「あなたのために、やっているのよ」という言葉を聞いたとして、本当にそれが自分のためにやってくれているのかを感じられることが、どれだけあるでしょうか。「あなたのためだから」まさにコマーシャルに出てきた台詞です。相手のためにやっている行為のほとんどが、自分の欲望を満足するために、やっていることに気づいている人は、少ないはずです。
私は塾を始めて恐ろしく長い時間をかけて気づいたことは、まさしく「親切心は仇になる」ということでした。
丁寧に教えれば教えるほどに、相手を悪くしてしまうことに、気づけたのは、私たちが究極の丁寧を尽くしたからだと思います。
ほとんどの人間が、相手が困っていたら教え込んで、解決できると思うものです。やり方をどんなに丁寧に説明しても、相手が思うとおりの行動に出なければ、自分の説明の仕方が不十分だと思い、もっと丁寧に説明しようとします。そして、言葉を尽くした結果、相手が動かなければ、相手の能力の低さを理由にして、さじを投げてしまうのです。勉強が出来ないとレッテルを貼られたら最後「我こそは相手を変えることができる」と名乗りを上げた人間が、次から次へと説明をしていきます。お母さん、お父さん、お婆さんだったり、お爺さんのケースもあります。最終的にお手上げになって、プロの手を借りようとなるようです。最初は、彼らのほとんどが、自分以外の人間の教え方が悪い、自分が教えれば大丈夫だと考えるはずです。
それを繰り返しているうちに、ほとんど相手の話を聞くことの出来ない頑固な性質が出来上がるのです。子供たちの素直な性質を、そのまま育むことが出来れば、その能力は無限に広がるはずです。何度も繰り返されるこの行為が、子供たちの将来を変えてしまうなどとは思わないのです。幼児の教育を任されたとき、上手くいくときと、そうでないときの違いを分析すると、上手くいかないのはほとんどの場合、お母さんや家族がとても熱心なケースでした。
教室で数の導入や図形の基本、ひらがなに入って興味を引いていると、熱心なお母さんは、もっと教え込もうとする動きをするのです。興味を持ち始めて少し覚え始めたところに、無理強いが始まると興味を失い、その後、数字を見るだけで、拒絶するようになったことが多くありました。最初の頃は、どうすれば出来るようになるか、やり方ばかりに捉われていました。あらゆる方法を考え、教材を手作りし試しました。そして確かにある程度の効果を感じました。
しかし、それは相手がどう感じるかを全く無視したエゴでしかありえなかったのです。丁寧にすればするほど、彼らは自分の意思では動かなくなり、どうすれば、相手がその場で喜んでくれるかだけを、拾って聞こうとするようになっていくのです。究極は○になるためには、どんな方法も使うこととなります。計算する前に「たすの」「ひくの」と聞いてくる子は、心の中で思うはずです。「お願い。もうそのわからない説明を止めて。私の好きなテレビ番組がもうすぐ始まるのよ」と。
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